CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

税理士業務とRPA

※株式会社名南経営コンサルティング 顧問(元名南コンサルティングネットワーク代表)の影山によるコラム。最新のツールや話題のテーマをさまざまな切り口でお届けします。

税理士事務所で行う手作業の一部を、最近話題のRPAツールを使ってロボット化する試みが始まりつつある。
RPAの持つイメージは、金融機関や大手企業を中心に「繰り返し作業が大量にある業務」をロボット化することで、大幅な業務効率化に成功した事例にあるように、少量の「繰り返し作業」がメインの中小企業や税理士事務所には向かないのでは、と考えられる風潮にあった。

最近、web等で公開されている税理士の事例を見ると
・顧問先からエクセルで作成された現金出納帳が添付ファイルで送付されてくる、それを開封し、会計ソフトを立ち上げ、データをインポートする作業をロボット化した
・決算終了時に顧問先企業の相続税評価額ベースでの株価を計算しているが、会計ソフトからBSをダウンロードし税務ソフトに転記していたことをロボット化した
・飲食業で多店舗展開している顧問先の各店舗から毎日「売上表」がメールで送信されてくるので、店舗合算の売上集計や客単価及び前年対比をエクセルで作成し、本部にメールで送信する一連の作業をロボット化した

RPAツールはエクセルのマクロのように自動化できるので、パターン化できるルーティンな作業をロボット化するには適していると言える。

税理士事務所内で行う「仕事」を「繰り返し作業」と「判断する」ことに分けて、会計事務所業界で共通する「繰り返し作業」のロボット化された事例が共有できるようなればと願ってしまう。