自宅で開業する場合に心得ておくこと
東京都杉並区
先輩税理士 I税理士
2019.05.29
私の場合は、開業資金を蓄えるために、資格を取得してからもしばらく某会計事務所の職員として働いていたのですが、ある時所長から一方的に解雇を言い渡され、やむなく急遽開業することになりました。
所長は私に事務所の後継者として期待してくれていたようでしたが、私にはその気がないので、その旨を伝えたら「もう来なくていい!」となってしまった訳です。
仕事とプライベートが混在・・・
そんな訳で、最初は大変でした。顧問先ゼロ件からのスタートで、少ない預金を取り崩しながら生活していました。事務所を構えるコストなんて払えるはずもなく、自宅で開業しました。そうするしか選択肢は無かったのです。自宅には家族(妻と生まれて間もない娘)が一緒に住んでおり、どうしても仕事とプライベートが混在する状態になっていました。家に居ながら家事や娘の世話を妻にすべて押し付けて、部屋にこもって仕事をするわけにもいきません。顧問先ゼロ件ですから、外に出て営業活動をしなくてはいけないのですが、どこに出かけて行ったらよいかすら準備できないまま開業してしまったので、娘の面倒を見ながら、ネットで情報収集をする日々を送っていました。不安とストレスの日々でした。
ネットで情報を活用
私の場合は、結果的に、ネット上から得られた情報をもとに成功された税理士に会いに行ったり、いち早くホームページを作ったり、クラウドソフトを導入したり・・・とネットを中心に活動したことで成果が出始め、お陰様で顧問先も増えたので、事務所も借りることができました。これからの時代は、ITを上手に使えば営業も顧問先対応もできる時代なので、スタッフを雇う段階になるまでは、自宅開業もありかなと思います。ただし、家族との和を大切にしながら、やるべきことを先延ばしにしないで取り組む強い意志が必要です。