CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

仕組みを知っておかないと自動同期も負担増になる

※株式会社名南経営コンサルティング 顧問(元名南コンサルティングネットワーク代表)の影山によるコラム。最新のツールや話題のテーマをさまざまな切り口でお届けします。

個人事業主の確定申告に備え、年間の会計帳簿を固める時期に入った。クラウド会計ソフトを使い、各種金融機関の入出金データやネットショップでの商品購入明細のデータを同期することで仕訳入力の負担軽減になることは、会計事務所も個人経営者も体験済であろう。

クレジットカードでの購入明細データは請求額が確定してからしか同期取得できなかったが、freeeも11月からは一部のクレジットカードであるが、請求額が未確定の段階でもリアルタイムに明細取得できるようにシステム改善がなされた。これにより、月末での債権債務の確定処理がスムーズになることは間違いないだろう。

Amazon、楽天、ASKUL等のネットショップでの購入明細も同期取得できるようになっている。クレジットカードでの支払明細に「Amazon利用」とあり、同期しても勘定科目の設定はできないが、Amazon側の購入明細データを取得すれば購入した店名や品目が取得できるので、クレジットカード+Amazonの明細データを連携することで仕訳の自動化が更に進む。楽天やASKULの明細も、同様に同期しておけばよいことになる。

最近はネットショップでの購入に自社ポイントやギフトカードが利用されることが多くなり、注文(予約)時の代金、商品出荷時の代金、決済したクレジットカード会社への通知する代金等が表示されることがある。同じ商品の購入に代金が異なる事態が生じるのだ。購入明細を同期取得するタイミングをショップごとに理解しておかないと、残高の確定等に手間がかかることもありそうだ。

取引行為が多くなって、提携先のポイント使用やキャッシュバック等のイレギュラーな内容も重なってくることも考えると、複雑に連携したデータの取得も要注意となろう。