CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

制約された環境が知恵を生む

※弊社がこれまでにお会いした6,000を超える会計事務所の“共通する成功要因”を少しずつご紹介していくコラムです。

例えば、経営資源である時間や資金、人材には実際には限りがあります。しかし、それらが有限であることを認識できていなければ、危機的状況になるまで気付くことができず、結果として多くの無駄が生まれます。

逆に、最初から時間、資金、人材等が「有限である」「不足している」という認識があれば、人はその状況の中で「どうすれば仕事がスムーズにできるか」に知恵を絞るようになります。実際には限りあるものだとしても、それを「認識していない」、あるいは「十分にある」と認識してしまうと、人はその環境に甘え努力を怠ります。

ある税理士事務所で 「2月中に確定申告業務を終わらせる」プロジェクトを立ち上げ、見事2月中に完了したという話を聞きました。これまでは毎年申告期日ギリギリになることが多かったそうですが、2月中という締切(=制約)を設けたことで「実現するためにはいつから動き出さなくてはならないか」「今までのやり方で実現できるか」などを考えるようになり多くの改善点が見つかったそうです。

また、私たちの顧問先も多くが中小企業であり、経営資源には限りがあります。経営者はそのような状況の中で生き残るための知恵を常に搾り出そうとしています。ここに私たちも大いに学ぶところがあると言えるでしょう。事務所として意図的に締切や制約を設けることで、事務所全員で知恵を絞るきっかけになるかもしれません。