CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

無料の遺言書自動作成サービス

※株式会社名南経営コンサルティング 顧問(元名南コンサルティングネットワーク代表)の影山によるコラム。最新のツールや話題のテーマをさまざまな切り口でお届けします。

相続法の改正で、今年から自筆証書遺言の作成が「手書きの自筆」でなく、パソコンで作成しても良いことになった。誰に何を相続させるかという遺言者の「想い」はイメージできているとしても、「書式」に戸惑う人は少なからずいるだろう。

昨年、朝日信託が遺言自動作成システムを開発したが、提携する地銀等の金融機関に提供するものであり、個人が「想い」を入力すれば「書式」ができあがるサービスは無かった。

今月に入り、大阪の弁護士が代表を務めるベンチャー企業が、webで遺言書の案を自動作成する「遺言書.com」の提供を開始した。現在のβ版では無料で使用でき、会員登録すれば作成した遺言書を「保存」することもできる。これも現在は無料だ。

作成手順は
① 本人情報として氏名、性別、住所、誕生日を入力する
② 相続人・受遺者の氏名、遺言者との続柄、生年月日を入力、最大10名まで登録可能
③ 遺言執行者が決まっていれば遺言執行者の指定欄に入力
④ 個人に遺贈、団体への寄付等があれば入力
⑤ 相続させる財産の情報として土地、建物、預貯金、株式、株式以外の有価証券、動産、他の財産等が各種10件まで登録可能
⑥ 財産の振り分けとして相続人と振り分けの割合を登録
⑦ 祭祀継承者を相続対象者から選択

画面の指示に従って上記を入力していくと遺言書ができあがってくる。印刷して内容をチェックしても良いし、会員登録して保存しておいても良い。
遺言書を作成したが「書式」の敷居が高いと思っている人にはスムーズに利用できるサービスになっている。

会計事務所の顧問先にも、こうしたサービスを知らせておいてあげると喜ばれると思う。