心の中の「当たり前」を活用する
2019.02.12
※弊社がこれまでにお会いした6,000を超える会計事務所の“共通する成功要因”を少しずつご紹介していくコラムです。
みなさんが何かの判断をする際、「『常識的』『当たり前』のことだけれど・・・」と考えることは多々あると思います。この「常識的」や「当たり前」を活用することで、多くの人から選んでもらいやすくする方法や伝わりやすくする方法があります。
今回は、その中でも仕事に使える心理学として、【プロスペクト理論】についてお伝えします。
プロスペクト理論とは、
人間は
・利益を前にすれば、確実な利益を狙い
・損失を前にすれば、リスク回避を狙う
という人間行動のことです。
例をご紹介します。
<質問1>
以下の2つのくじがあった場合、
みなさんは、どちらを選びますか?
A.100%の確率で90万円が貰える
B.90%の確率で100万円が貰える
⇒ほとんどの人がAを選択します。
<質問2>
確実に損をするくじを引いてください。
みなさんは、どちらを選びますか?
C.100%の確率で90万円を失う
D.90%の確率で100万円を失う
⇒多くの人がDを選択します。
損失に直面した場合、確実に損をするより損をしない10%の確率に賭け、損失を最大限回避したい、と考える人が多いのです。
このプロスペクト理論を、どのように活用するといいでしょうか。
自分がお付き合いしていきたい顧客層をイメージし、同じ商品でも「利益を強く」表現したり、「損失回避を強く」表現したり・・・と使い分けることでより効果的に反応が得られるのではないか、と考えられます。
同じことを伝えるにしても、どういう表現が相手に響くのかを考えて、【プロスペクト理論】を活用してみてください。