会計事務所ならではの情報で差別化
2019.03.06
※弊社がこれまでにお会いした6,000を超える会計事務所の“共通する成功要因”を少しずつご紹介していくコラムです。
会計事務所は、顧問先が「取引を見せる」相手であり、他の取引先にはない特徴と言えるでしょう。
今回は、「顧問先が取引をしている会社の情報収集や状況把握で、顧問先とのコミュニケーションがより深く有意義なものとなった」事例を紹介します。
例えば、飲食店には食品の仕入先が必ずあります。顧問先が仕入先としている会社について、規模や得意分野などポイントを決めて調査します。できれば、顧問先からもヒアリングをして、日ごろから事務所内で仕入先の情報を蓄積しておきます。厨房機器や家具メーカー等についても同じです。そうすると「飲食店を開きたい」という相談があった時、資金に関して相談に乗るだけでなく、これまでに蓄積した情報を活用して、いろいろな相談に乗ることができます。既存顧問先の飲食店に対しても、情報提供が充実していれば、より信頼され、更に離れられない存在となることでしょう。
こういった取り組みでより多くの情報を得て、この事務所にしかない独自のデータベースを作ることは、差別化の一つの戦略となるのではないでしょうか。
飲食店に限らず、医療機関、美容院、出版、製造業など、業種ごとに異なるものの、それぞれの業界で傾向があるでしょう。これを活かさない手はありません。
注意しなくてはならないのは、自分だけが情報を持ってしまわないよう共有できる仕組みを用意することです。せっかく得た情報ですから、事務所全体でフル活用・更新し、より精度の高いものにしていきましょう。
精度が高くて充実した情報提供を心がけていれば、いろいろな会社との接点が生まれ、新規開拓に繋がることもあるかもしれません。差別化戦略がそのまま拡大戦略になるというわけです。
日ごろ、何気なく目にしている資料には「会計事務所ならではの情報」がたくさん詰まっていますのでぜひ活用してみてください。