CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

専門家としては見逃せないLINEでの新サービス

※株式会社名南経営コンサルティング 顧問(元名南コンサルティングネットワーク代表)の影山によるコラム。最新のツールや話題のテーマをさまざまな切り口でお届けします。

「小さなお葬式」を全国展開しているユニクエスト社が、LINEを使ったエンディングサービスをリリースした。LINEと言えば先日の厚労省による「新型コロナ対策全国調査」を実施し、全国のLINE利用者の約3割にあたる2450万人から回答を得て、オンライン調査では空前の回答数だったことが報じられた。これでLINEの商用面での使われ方が益々注目されるようになるかもしれない。

ユニクエスト社のエンディングサービスは「タイムカプセル」というブランドで構築され、LINEのトーク経験者なら「質問・回答」することで簡単にエンディングノートを作成できる。手順は以下のとおり。

1 LINE公式アカウント「タイムカプセル」と友だち登録し、
2 作成者の氏名・年齢・住所・本籍地・電話番号等々のプロフィールを回答
3 預貯金・有価証券・生命保険・不動産等々の資産明細を回答
4 自動引き落とし口座の有無、PC・携帯のデータの処理等の身の回りへの回答
5 老後に頼れる人や施設の希望の有無等への回答
6 持病の有無、服用している医薬品、アレルギーの有無等の健康面への回答
7 延命治療、告知、臓器提供、献体等に関する質問への回答
8 葬儀・納骨に関する質問への回答
9 その他メッセージの自由記載

全てLINEのトーク形式で質問されてくるので回答しやすい、同時にスマホがあれば、いつでもどこでもスキマ時間に行えば良いので、ノートスタイルのエンディングサービスよりは使い勝手が良い。

更にLINEの特徴を生かしているのは

1 作成者が配偶者・子供・他の親しい人等にLINEで閲覧依頼をし
2 配偶者・子供・親しい人等にタイムカプセルを作成した事実を伝え
3 彼らが閲覧できる時期を
4 作成者の健常時・倒れたとき・逝去したときの区分ごとに設定でき
5 これにより、倒れたときに開示するのは健康面や老後のこと等
6 逝去したときに資産内容を開示するといった使い方を可能にしている

ということ。

同社では、今年7月の自筆証書遺言の法務局保管の施行に合わせ、タイムカプセルのデータで自筆証書遺言の自動化ソフトを提供する予定だそうだ。

ここに会計事務所等の専門家が加わっていけば、遺産分割や相続税申告の流れもスムーズにいくかもしれない。