「先生らしく」も場合によっては必要?
2019.09.26
書籍を出版して、うまくマーケティングにつなげている先生にお会いしました。
業種特化型の先生で、培った創業ノウハウを書籍化して、その業種の創業者を支援していらっしゃいます。
その業界では有名な創業バイブルになっており、書籍から先生を知る方も非常に多いそうです。また先生自身のWEBページでも、書籍の認知につながるようなプロモーションをしていらっしゃいます。書籍がどのような効果を生むのでしょうか。
まず、書籍の執筆者という立場で最初の接点を持つことで、まさに【先生】の立場からお客様との関与が始まります。
読者には、「先生のおっしゃる通りにやれば成功する」という方も多く、顧問契約後は経理のやり方や使うソフト、期限などもきっちり従って頂けるそうです。(もちろん、これまでのノウハウに基づいたツール選び、指導方法は確立されていなくてはなりません。)
顧問先様の足並みがそろいますので、所内での業務が標準化・効率化できますし、何より【対応に気を遣うお客様】が減ったと言います。事務所の従業員満足度も高まり、離職率も低い水準を維持できています。
加えて、納税意識が低い等のリスクになりそうな部分は面談でしっかりと見て、少しでもリスクを感じた方はすぐにお断りをするようにしていらっしゃいます。そうすることで、顧客が増えてもリスクを抑え、顧問先様と真剣に向き合えるような関係構築に注力していらっしゃるようです。断ることができるのも、憧れや信頼のある先生であるからこそ可能なように思います。
「先生、先生と呼ばれたくない」という税理士さんもお見掛けしますが、先生らしく振舞うことで交渉力が有効に働く場合もあるという一例です。
似たような取り組みとして、セミナーの講師も【先生】から入れる手法です。
いずれにせよ、専門知識があればあるほど信用も高まります。
特化することで、他事務所にはないノウハウや経験が得られますので、
特化戦略はこのような部分でもメリットがあるようです。