CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

「やらないこと」を決める

業務の標準化がうまくいっている先生にお話を伺った際の、印象深いエピソードをご紹介します。

開業したばかりの頃は、お客様からの依頼を断るのが怖く、「何でもいいですよ」と言いがちでした。他の事務所から移ってきたお客様の帳簿や会計ソフトなどは「今まで通りのやり方でいいですよ」と、全てお客様に合わせていました。

顧問先数が増えるにつれ、扱う会計ソフトの種類も増えていきます。ソフト代の負担はもちろん、入力方法を何種類も覚えることになり、職員の負担が大きくなりました。当時は、顧問先との連絡方法も、電話・FAX・LINE・メールと多岐にわたっており、全てをチェックするのは大変で確認漏れなども発生していました。

このままでは業務効率化が悪くなる一方だと思い、ある時、「やらないこと」を決めました。

具体的には、

・記帳代行はやらない

・会計ソフトはメインソフトに統一(お客様に変更してもらいました)

・FAXは廃止。連絡はメールや、決まったツールでのやりとりを指定

・給与台帳も手書きは一切やめ、お客さんに簡単な給与ソフトを入れてもらいました

この決断を機に、事務所内の効率は驚くほど良くなり、職員の残業も減りました。

最初は、お客様が離れるのではないかと不安もありましたが、先々の事を考えたときに大きな混乱が生じるのは嫌だと、ぐっとこらえて良かったと思います。「それでも先生に見てほしい!」という人だけとお付き合いができるのは幸せです。また、効率化して出来た時間で、お客様に新たな価値を提供できるようにもなり、逆に喜んでいただくことが増えています。

 

意外に、お客様に「NO」を言った方がうまくいったという事例も良く聞きます。

職員様のご負担を減らす為にも、ぜひ「標準化」に取り組んでみてください。