成長する事務所が準備すべき3つのこと
2022.01.05
事務所経営についての相談をよくいただきますが、
今回は成長していく過程で事前に検討しておいた方が良いことをお話したいと思います。
現在の会計業界で働く方々の人数から1事務所あたりの従業員数を逆算すると平均の規模は約5名です。
この規模感の事務所はイレギュラーに非常に弱く、一人の退職者や急なスポット案件が入っただけで、
何とか回っていた仕事が一気にひっ迫し、品質に大きな影響を与えてしまうケースがあります。
これらのイレギュラーな出来事の影響を完全に避けることはできませんが、
いくつか事前に手を打っておくことで、何とか組織が回る状態はつくることができます。
具体的にはこの3つです。
・代替手段を用意する。
・作業と仕事を明確化する。
・顧客ごと業務ごとの単価を把握する。
一つずつみていきましょう。
代替手段を用意する
業務を分解・整理をし『この仕事は外に出せる』というような代替手段がないかを検討することが重要です。例えば職員教育であれば自前で教えるのではなくオンライン講座を取り入れたり、入力業務であれば入力代行会社・取込みソフトを導入する等です。それらを早めに試しておくことで、急なスポット業務の依頼やスタッフの退社等があった場合でも、何とか対応できる余力が生まれ、安心感を得ることができます。
作業と仕事を明確化する
誰でもできること『作業』、特定の人や資格者しかできないこと『仕事』を考え『作業』と『仕事』に分類します。そして、『作業』は標準化、『仕事』は担当者及び先生に集約し、その人しかできないことを行うことで、生産性を高めます。その過程での進捗状況の共有と連携を強化するためには、見える化も併せて行う必要があります。
顧客ごと業務ごとの単価を把握する
業務ごとの単価を把握していれば、採用の募集をかける時に、業務内容を明確化し、適正な単価で人を採用することが可能になります。また、顧客と業務ごとの単価も把握できていれば、適正価格で業務を受けることも契約前に業務の交通整理も可能となるため、不採算の顧客を減らすとともに、相手にやってもらうことも明確にすることができます。
これら、3つを意識しながら事務所の規模を拡大していくと予期せぬ出来事が起きた時に非常に強い組織になります。
私の友人の事務所も4名の事務所の時に、社員1名、パート1名が続けて退職してしまった時に、
これらを並行しながら拡大していたため何とか切り抜けることができたそうです。
予期せぬことが起きた時にこそ事務所の真価が試されます。
是非、強い組織を作りたい方は3つ実践をご検討ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!