CASE STUDY事例&成功のヒント

事例から学ぶ成功法則

小規模調剤薬局のコンサル需要

※株式会社名南経営コンサルティング 顧問(元名南コンサルティングネットワーク代表)の影山によるコラム。
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コロナ感染第6波も危惧される中、現状の報道される感染者数は激減状態のままである。
帝国データバンクは調べをもとに、医薬品小売業(薬店・調剤薬局など)の休廃業が倒産件数の5倍程度に達するのではと警鐘を鳴らしている。

調剤薬局の売上高の大半は、病医院から発行される処方箋枚数の扱い数量で決定される。コロナ感染の流行時期と日本薬剤師会が公表する年月単位での処方箋枚数とを比較してみた。

 

※日本薬剤師会のデータより
https://www.nichiyaku.or.jp/activities/division/faqShinchoku.html
現段階で、令和3年2月までの数字が発表されています。

厚労省の令和2年度「処方箋発行元医療機関分析」によると、診療科別の調剤技術料(処方箋枚数にほぼ比例)は対前年比で小児科▲25.6%、耳鼻咽喉科▲21.0%、外科▲10.7%と落ち込んでおり、結果、特定の小児科や耳鼻咽喉科からの処方箋の受取りに偏っている調剤薬局のダメージは、相当多いと考えられる。

年始から第6波の到来が予想され、同時に2年にわたるコロナ禍で生じた患者の「通院抑制」も相まって、小規模調剤薬局の経営はしばらく厳しい状態が続くであろう。

独自路線で行くのか、大手ドラッグチェーンの傘下に入るか、逆に廃業を検討している同業のM&Aで一定地域のシェア拡大路線で行くのか、戦略的判断が求められる。

ある地方金融機関は、業種別コンサルティングの強化種目に「地域の調剤薬局」を挙げているそうだ。